この記事は、返済後利回りがマイナスになることでのトラブルについて解説しています。
返済後利回りがマイナスでは不動産投資物件としては失敗となります。いわゆる業者からカモにされてる状態と考えていただいて間違いないです。
本書ではそんな失敗を未然に防ぐための「正しい利回りを理解し、資産となる不動産投資物件を選定するための考え方」を解説します。
不動産投資では返済後利回りがマイナスになってたら損をしてる
家賃収入からローン返済額・管理費・修繕積立金のほか、購入時の仲介手数料・固定資産税などのコストを引いて、本当に最終的に手元に残る家賃収入をもとに計算するのが返済後利回りです。
返済後利回りでマイナスであれば赤字物件(損をしている)ということです。
返済後利回りまで計算が出来ていればキャッシュフローの実態が理解出来るようになりますので、資産価値のある物件なのか?明らかなマイナス収支で損をしてしまう物件なのか?の判断が出来るようになります。
1.利回りの種類と違いを理解することから始めよう
家賃収入×12か月分÷物件価格(+手数料)
家賃収入-(税金・修繕費・管理費など)×12か月分÷物件価格(+手数料)
【 表面利回り 】は計算項目が大雑把(※)で実際に手元に残るお金は計算しにくいため現実的ではありません。
(※)満室想定且つ、修繕費・管理費などもかからない100%理想的な数値を計算します。ただし、全く問題の起こらない100%理想的な不動産投資はあり得ませえん。
【 実質利回り 】は修繕費・管理費など現実問題として発生する各種諸経費も含めた数字なので一定の参考になります。ただし、実質利回りもキャッシュフローがイメージできない点が弱点と言えます。
【 返済後利回り 】は実質利回りに「融資の返済」まで加味した利益率を算出します。そのため、シビアに手元に残るお金を計算したいなら返済後利回りでの計算が一番信用できます。
2.【悪い実例】返済後利回りまで計算できない人が影響を受けた不正事件
「ケリーバックスが悪質と評価される理由」でも書いたように、返済後利回り計算が出来ない(不勉強)方は騙されることがあります。もちろん騙した側が悪いのですが、少しでも勉強をしておけば明らかに不自然な数字を見抜くことは出来たでしょう。
3.返済後利回りは安くても大きな問題はない
利回りだけを見ると少なく感じても不動産投資は金額自体が高額な金融商品。そのため、得られる金額で考えると決して少なくない金額のリターンが見込めます。
加えて、不動産投資は他人のお金を(不動産投資ローンの活用)元手に投資が開始できるため、手元に大量の現金が無くとも運用・収益化できるのも魅力。元手に負担が少なければ利回りが少なくとも大きな損失は生まれません。
【重要】返済後利回りでプラスになる物件を選ぶ基準
✅ 返済後利回りが2%以上ある物件を選ぼう
より厳密に計算するなら返済後利回りに「空室率」も加味して計算しましょう。空室率も踏まえた計算で利回りが2%を超えていれば資産価値のある物件と言えます。
事前の計算は「不動産投資のシミュレーションをエクセルで確認!利回りが良ければ融資まで検討しよう」を参考にご自身でも算出が可能です。自分で計算する際に使用できるエクセルシートも用意しているのでご活用ください。
エクセル使用が苦手であれば「不動産投資の表面利回りとは?実質利回りとの違い・最低ラインは何%?」で利回り計算専用ソフト・アプリも紹介してます。併せてご活用ください。
✅ 物件購入後も返済後利回りを高める努力をしよう
「不動産投資で持ち出しが出るなら苦しいだけなんだから早く売った方が良い!」でも詳しく解説しているように、金融機関や管理会社の変更など、物件購入後に利回りを高める方法はあります。
物件を買ってからも利回り改善を続け、より安定した不動産投資を築き上げましょう。
相談したら返済後利回りまで言及して返答してくれる不動産投資会社は信用できる
空室が生じない限り不動産物件は魅力的~、といったフレーズを活用する会社は返済後利回りまで計算しないことが多く信用に値しません長くマンション経営に携わるならその間に空室が生じないなんことはあり得ないためです。
物件探しや資産形成相談をしたときに空室まで加味した返済後利回り計算で部屋の価値を見定めてていただき、且つ返済後利回りまで加味した返答をしてくれる不動産投資会社と付き合っていきましょう。