この記事は不動産投資の収益シミュレーションをご自身で行うためのマニュアルです。

不動産投資物件リサーチを行う#REIBOXが、『不動産屋の営業トークや資料・広告の数値は参考にならない…』『お金払う投資家としてはリアルな利回りを知りたい!』という方へ向け、【 エクセルを使ったシュミレーション作り・やり方 】について解説します。

この記事を読めば、利回りのシュミレーション設計が難しくて。。。と悩んでいた方でもシミュレーション計算がわかるようになります。

こんな人に読んで欲しい【必ずお読みください】

これから始める初心者だけど、真剣に不動産投資と向き合ってきたい』という方に読んでもらえると嬉しいです。

既に不動産投資経験があり、自身でシミュレーションするポイントを掴んでいる方はスルーしていただいて大丈夫です。

不動産投資の利回り計算(シミュレーション)をエクセルで試してみる

利回り計算が出来るエクセルシートは探せばいくつもありますが、ここでは「IRRによる不動産投資収益計算Excelシート(Lite版)」を使います。

IRRによる不動産投資収益計算Excelシート

ダウンロード先はこちら(エクセル必須)
使用上の注意

2013年に作られたファイルなのでエクセル内の「収益シミュレーション」のシートで計算される消費税が5%基準になっています。そのため、『うち消費税』の計算式を

【=INT(B28-(B28/1.05))】→【=INT(B28-(B28/1.10))】

にしてお使いください。

少し古めのデータですが消費税率だけ調整すれば十分に活用できますので、シミュレーションの最初の一歩としては非常に便利。

IRRとは?

IRR(Internal Rate of Return)は「内部収益率」という意味合いで、不動産投資中の売り上げ(家賃収入)と売却時の価格を考慮した指標となります。

つまり、IRRが高い=良質な物件と考えることができます。

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REIBOX編集部
なお、上記のIRRによる不動産投資収益計算Excelシートは「IRRのことがよくわからない」という人でも使うことができますのでご安心ください。

【参考】玉川式不動産収益試算excelシート

より最新版のエクセルデータは「玉川式不動産収益試算excelシート」と呼ばれ、エクセル開発者(玉川陽介さん)の著書である「不動産投資1年目の教科書」を購入すると特典についてきます。

不動産投資1年目の教科書

入門書におすすめ

Q&A方式でこれから不動産投資を始める方向けのテーマを挙げて解説。不動産投資の入門書としておすすめです。

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収益物件の利回り計算をエクセルで算出

IRRによる不動産投資収益計算Excelシートは予め例題となる数値が記載されています。

[設定の例] ※実際はより多くの項目があります

 

  • 物件価格:42,000,000円
  • 自己資金割合:20%
  • 借入金利:2%
  • ローン年数:30年
  • 入居率:95.5%
  • 平均入居年数(年):3.5ヶ月
  • 募集にかかる平均期間:2ヶ月
  • 平均募集費用(ヶ月):3ヶ月

これらの数字をこれから自分で選ぼうとする物件の数値に置き換えて計算すると利回りが算出されます。

[計算画面の参考イメージ]

IRRによる不動産投資収益計算Excelシートの使い方画像

不動産営業から提示された物件とどれくらいの差が出るのか?自分が選ぼうとする物件はリターンが見込めるのか?を算出します。

シミュレーション時に使用される不動産用語の意味合い
想定空室率・稼働率
想定される空室の割合。(10戸のアパートで常に1戸空くと10%=稼働率は90%、という計算)
諸経費(維持費)率
諸経費の家賃収入に対する割合。仲介手数料・印紙・登記費用・不動産所得税・固定資産税・賃貸管理費・建物管理費・修繕積立金・清掃費・役員報酬・エレベーター維持費等で、通常10%~20%が目安。
物件構造
RC造・SRC造・鉄骨造・軽量鉄骨造・木造。
改装費
当初の改装費が必要な場合は発生します。
頭金
ご自身で用意する自己資金のこと。自己資金が多いほどに融資を受けやすいですが、少なくとも融資を受けられるケースはあります。自己資金が少ないから不動産投資ができないということではありません。
借入れ金
物件購入時に借り入れる金額。年収の10倍が借り入れの目安と考えられています。
借入れ金利
固定金利型と変動金利型の2種類があります。変動金利の方が安く借りることができることもありますが半年に一度は金利の見直しが入る変動金利により収益に影響が出ることがあります。なお、金利は利用する金融機関によって異なります。
借入れ期間・ローン年数
借り入れたお金を返すまでの期間。借入期間を長くすればそれだけ毎月の返済額が減る=手元にキャッシュが増えやすく、借入期間が短ければその逆となります。

より詳しく知りたい方は不動産投資の名著も参考に

さらに詳しくエクセルで計算をしたい方は玉川陽介さんが書かれたもう一つの著書である『Excelでできる 不動産投資「収益計算」のすべて』もおすすめ。

Excelでできる 不動産投資「収益計算」のすべて

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件購入から融資、税金、売却に至るまでの不動産投資の全行程においての収益計算を自分でできるようになる名著。

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エクセルが苦手な方はアプリや専用ソフトで試してみる

PCやスマホでもシミュレーションはできる
PCやスマホアプリで収支計算

エクセルの扱いが苦手な方は以下のソフト・アプリを活用してシミュレーションも可能です。

アセットランクシミュレーター

IDを取得すれば無料で活用できるExcel不要のクラウド型シミュレーションソフトのアセットランクシミュレーター。利用者の52.5%が現役大家さんであり、スマホやタブレットでも利用できるので重宝します。

不動産投資連合隊

不動産投資家では有名な不動産投資連合でも無料で使えるシミュレーションソフトが提供されています。

不動産投資のシミュレーションができるアプリ

1不動産投資!利回り収益計算ツール
URLhttps://itunes.apple.com/jp/app/不動産投資-利回り収益計算ツール/
2不動産投資連合体 アプリ版(※)
URLhttps://itunes.apple.com/jp/app/不動産投資連合隊/
3検証効率UP!不動産収支計算機
URLhttps://itunes.apple.com/jp/app/検証効率up-不動産収支計算機/

(※)管理シミュレーション、iOSデバイス向けApp Storeでのみ利用可能

不動産投資で収支シミュレーションする4つの理由

実際の物件価格
実際の物件価格を理解する

1.本当の物件評価を理解するため

表面利回りで計算すると利回り上はプラスにしか見えない物件でも購入してみたら予定外の出費(※)が発生して赤字になることは多いものです。

(※)金利が上がってローン返済学が増える・修繕費が予想以上、など。

購入後に取り返しのつかない状態にならぬよう、事前シミュレーションを元に本当の物件評価を算出する必要があります。

実質利回り

リアルな物件評価を知るのが『実質利回り』。事前のシミュレーションは実質利回りを知るための計算となります。

実質利回りの計算式

実質利回り=(年間家賃収入 - 年間に掛かる諸経費) ÷ (物件の購入価格 + 購入時の諸経費)×100

実質利回りは年間の家賃収入から年間に掛かる諸経費(※1)を差し引いたものに対して、物件価格に購入時の諸経費(※2)を足したもので割った数字を指し、不動産物件の実態を表す数値として用います。

(※1)空室損失費用、管理料、修繕積立金、固定資産税、都市計画税、修繕費用、水道光熱費、リース料、出張費用、など。

(※2)登録免許税、不動産仲介手数料、司法書士手数料、印紙、登記費用、など。

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REIBOX編集部
物件情報や営業マンとのやり取りでよく使われる利回りは表面利回り(満室、且つ費用が一切が掛かってないことを前提)であることが多いので、実質利回りで計算し直すと利益が出ないこともあるためご注意ください。

2.ローン計算収支シミュレーションを設計するため

いくら利回りが高い物件でもローン完済するまでは借金がある状態。無借金状態になり、且つ純粋な家賃収入や売却益が出せるのがいつになるのか?不動産ローンの完済までシミュレーションします。

3.融資を引くための不動産事業収支表を作るため

物件購入用のローンを借り入れる場合、返済計画が立つのか?を金融機関に提示する必要があります。そのため、エクセルを使って事業収支表を作成します。

4.出口戦略(売却)を設計するため

事前にシミュレーションを行うことで「これ以上は期待する家賃収入が見込めない」となった際に売却する目途が立ちます。

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REIBOX編集部
物件の本当の資産価値を理解することで、先を見越した投資スケジュールを設計できます。

シミュレーションは複数パターン用意する

複数のシミュレーションを設計する
シミュレーションを数多く設計する

シミュレーションは各項目の利率を変えて何パターンも作成しましょう。

マンションは現物物産である以上トラブル・アクシデントがつきもの。慎重になって悪いことなどありませんので事前のリスクヘッジは入念に行うべきです。

無理のない投資運用にするためにも撤退ライン・無理ができるラインを事前に明確化しましょう。

トラブル例

・変動金利が上昇した場合

・築年数の経過により諸経費率が上昇した場合
(雨漏り・シロアリ退治・外壁塗装・配管修理・エアコン修理、など)

・最悪の想定と最高の想定、中間の平均値想定、など。

シミュレーションしきれない要因への対処法

現地に足を運び確認

  • どのくらいの人が入居しているのか?
  • 特定環境(近くに会社や大学がある、など)依存し過ぎてないか?
  • 生活しやすい場所かどうか?

物件まで実際に足を運んで確認しましょう。

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REIBOX編集部
特に入居率は書類に書いてある空室率が絶対ではないことがありますので、現地の物件先まで赴いて電気やガスのメーターが正常に作動している部屋の数をチェックし、「本当に人が入居しているのか?」を調べた方が良いです。

先輩投資家に相談

周囲に成功している先輩投資家がいれば相談しましょう。

不動産投資会社に相談

先輩投資家がいない場合は不動産投資会社で相談してください。

なお、不動産投資会社で相談する際は情報が偏り過ぎないように1社ではなく複数社まわって客観的に情報収集しましょう。

ワンポイント

物件選びは事前のシミュレーションは大事とわかってても不慣れな初心者にとっては面倒で手間がかかることも事実。最初から100点満点にできる人はいません。

そのため、小難しいことが苦手な方は一度不動産投資会社に相談してシミュレーションを作ってもらい、作ってもらったシミュレーションに対して自分として気になる点を相談して掘り下げていく方が効率的です。

投資家からの評価も高い不動産投資会社について詳しくは下記の記事をご参考ください。

データを元に物件の収益性を提案する評判の不動産投資会社

不動産投資は事前の収支計算が重要/まとめ

不動産投資は投資は博打ではありません。事前の情報収集やシミュレーションを元に、成功率を高めることができる計算できる投資です。

少しでも無理のない資産を作るためにも、必ず事前のシミュレーションを行ってください。