老後不安対策として年金とは別の資産形成をしたい。

資産形成の一環として本業であるサラリーマン・公務員という権利を活かした不動産投資を始める人は増えています。

そこで本記事では「不動産投資が老後の年金代わりになるのか?」「不動産投資による資産形成のポイント」について解説します。

先に結論

不動産投資は物件を所有していれば毎月家賃収入という形で収入を得られるので年金代わりはもちろん、物件規模によっては年金以上が得られる収入源になります。

ポイントは資産化できる物件を選ぶことです。

不動産投資は老後の年金代わりになる3つの理由

年金代わりの定義

年金は働かなくとも入ってくる収入。65歳から一生涯、2ヶ月ごとに支給されます。(2019年7月現在)

その為、2ヶ月に1度以上のペースで働かなくとも定期的な収入が入ってくれば年金代わりになると考えることができます。

  1. 働かなくても家賃収入が入る仕組み
  2. 家賃収入には減額措置は無い
  3. 失敗しても売却すればまとまったお金が入る

年金代わりの定義を元に、不動産投資の持つ3つの特性により年金代わりになると言えます。

1.働かなくても家賃収入が入る仕組み

不動産を所有すれば、例え事故や病気で体が動けなくなったとしても家賃収入が毎月入ってきます。

特に老後は高齢になると体力・気力が衰えてきますので、いざお金が入用になって働きに出ようとしても働く場所があるのか?体が動けるか?が保証されず不確実性が高いので「体力が衰えてきた状態でも収入を得られる」という仕組みを形成できるのは不動産投資の大きなメリット。生活に困ることのないライフプランを作り出すことができます。

2.家賃収入には減額措置は無い

家賃収入は労働報酬ではありませんので減額措置はありません。家賃収入がどれだけあっても年金をそのまま受け取れるので年金代わりとなります。

一方、60歳以降も厚生年金に加入して被保険者として保険料を支払って給与をもらう場合、労働報酬となるので年金は減額されまいます。つまり、老後に年金対策として労働報酬をもらうと受け取る年金を減額されてしまうケースがでてきます。

3.失敗しても売却すればまとまったお金が入る

万が一、老後の生活資金で困った場合、不動産を売却すればまとまった金額を得ることができます。

投資である以上、土地価格は必ず値下がりしないわけではありませんが、株や為替のように影響を受けにくいので他の投資よりも売却額は高いです。

不動産投資が持つ副次的なメリット

管理しやすい

不動産投資は株やFXと比べて価格の変動が緩やかなので日々のニュースを追う必要はありません。また、手間のかかる業務は管理会社に委託できるので管理しやすいです。

相続対策になる

老後近くになると親からの遺産相続が出てくる方もいるでしょう。そんな時、現預金よりも評価の低く判定される不動産投資の方が税金がかからないので(節税対策)より多くの資産を残すことができます。

年金制度の改正は無視できない

近年は少子高齢化が進んでおり、景気回復の期待もできないため年金財政が厳しいのが現状。年金制度の改正も平成には何度も行われましたが給付の削減や年金受給年齢を引き上げするものでした。

年金受給年齢
年金受給年齢

過去に60歳から支給されていた年金制度は改正によって現在では男性は昭和36年4月2日以降、女性は昭和41年4月2日以降に生まれた人は65歳に引き上げされました。今後はさらに段階的に年金受給年齢を引き上げることが検討されています。

今後の年金制度の改正によっては受け取れる年齢を伸ばされる可能性が高いため、老後を見据えて資産形成をしないと将来的に不安は増すばかりです。

年金対策として始めて成功する人・失敗する人の違い

成功する人

1.勉強を欠かさない

不動産投資で年金対策を行うことは=「収入が入ってくる収支バランスを考えた投資術」を身に付けることと同義。

不動産投資で成功するために必要な物件選びから収支計算、融資、節税、管理、空室対策、リフォームなどの理解が必要なので不動産投資の勉強は欠かさず行いましょう。

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REIBOX編集部
なお、決して不動産会社の営業マンの話を鵜呑みにして物件を購入することだけは避けてください

必ず最終的には自分で考え、良しと思ったものを選択しましょう。

詳しくは「家賃収入で失敗する人の事例から見る、事前に抑えるべき8つの対策」もぜひご参考ください。

2.若い人は繰り上げを目指す

20代の若い年齢の人は定年になったタイミングでローンを完済できるよう長めで無理のないローンを組み、繰り上げ返済を目指す運用方法がおすすめ。

定年でローンを完済すれば家賃収入がそのまま手取りになるので年金代わりとしてゆとりのある老後を送ることができます。

失敗する人

1.不勉強

不動産投資に関わらず投資に不勉強な人は失敗しやすいもの。例えば「資産0円でも月100万円の家賃収入を得られる!」というキャッチコピーを目にした際、不勉強な人は「自分にもできるかもしれない」と考え、勉強している方は「資産0円で不動産投資を運用するのはフルローンでお金を借りることになる。月100万円の家賃収入となると高額な物件であることが分かる。だから簡単ではない」と考えます。

物事の背景まで理解できるくらいに勉強を行わないと投資はただのリスクになります。

2.放置してしまう

不動産投資は何もしなくてもいい不労所得のイメージが強いですが、物件を購入してからが本番開始です。(資産運用開始)購入後に入居者が長くいてくれるにはどうするか?退去した後の新規の入居者探しはどうするか?物件の定期的な修繕はどうするか?など、資産として運用するためのメンテナンス・アフターケアが充実していないと入居者は離れ赤字物件になってしまうこともあります。

社会情勢や個人の変化に敏感になろう

日本は超高齢化社会に突入する可能性は高いので、保全を図っていかなければならないことを熟知しているのです。

2030年には30%以上が高齢者となり、2050年には人口が3000万人減少して約40%が高齢者になると予想されています。

労働率が減って税収も減少してしまうと年金制度だけでなく社会保障も崩壊する可能性があります。社会保障が無くなってしまうと老後の医療費の負担はさらに大きくなります。

また、高齢者が増えると物件のニーズも変化するので年金で借りられる安さの賃料が求められる可能性もあります。

3.相続リスク

不動産は現預金よりも評価が低いので相続税対策に検討する方が増えてますが、相続後にかかる相続登記の手間・固定資産税の課税(相続した家族が不動産を負担と感じて売却する場合は所得税への課税)などを考慮していないケースがあります、税金支払いトラブルに見舞われる方もいます。

共有持分に注意

相続する子どもがたくさんいる場合は平等に分けないと不平不満が出る可能性があるので「共有持分」で相続させます。

しかし、共有持分の不動産は共有者全員の同意がないと譲渡できないので『顔を知らない共有者が相続登記を怠ってしまう』もしくは『共有者同士の仲が悪い』と一人が同意しないがために不動産によって他の共有者が縛られることになってしまいます。

共有持分は一次相続で解決する場合は良いですが、孫やひ孫の世代で繰り返される二次相続、三次相続になると誰が他の持分を持っているか分からなくなる危険があります。

一次相続で解決しない可能性があるなら選択肢に入れない方が良いでしょう。

老後資金への対策に不動産投資を行う際に抑えるべき3項目

  1. 老後に必要な金額を計算する
  2. 退職金を計算
  3. 平均寿命から逆算

老後の資産成形として不動産投資を行う際に抑えておくべき項目は3つです。

1.老後に必要な金額を計算する

老後に必要な金額は人それぞれ異なります。ざっくりでも良いので一度ご自身のライフプランに合わせて月にいくら必要なのか?を試算してください。その金額に対して不動産投資でどれくらい稼ぐのか?があなたの資産形成におけるゴールとなります。

老後に必要な金額例(ゆとりを持つ場合)

公益財団法人生命保険文化センターが平成28年度に行った意識調査(「ゆとりある老後生活費」項目)では、老後に必要な金額として男性「34.8万円」、女性「34.9万円」という結果が出ています。

一方、厚生労働省の「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、平均的な年金の受給額は男性が165,668円女性が103,026円、全体平均では147,051円となっており、男性で約18万円、女性で約15万円と生活費に差が出ています。

60歳で定年を迎えて80歳まで生きた場合、3600万円も年金とは別で資金が必要です。この差を埋めるのが資産運用であり不動産投資の役割となります。

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REIBOX編集部
特に不動産は現預金と違いインフレが起きても資産価値が上がるためリスクヘッジにもなります。

詳しくは「不動産投資がインフレに強い理由は現物資産による安定性の高さ」もご参照ください。

2.退職金を計算

退職金は会社の制度です。既に働いている方なら遠慮することなく聞いてみましょう。(「自己都合退職」か「会社都合退職」かによって変わります)

なお、ざっくりとですが公務員・サラリーマンの退職金相場は2,500万円と言われていますので、社内で聞きにくい場合は一般平均相場から計算してみましょう。

3.平均寿命から逆算

厚労省が発表した「平成29年簡易生命表の概況(1 主な年齢の平均余命)」によると、男性の平均寿命は81.09歳女性の平均寿命は87.26歳と年々伸びています。平均寿命が伸びるということは医療費や介護費も増加するのでさらに多くの資金が必要になってきます。

生涯医療費は約2500万円と言われており、半分の1250万円が70歳以上から必要とされています。介護も必要になった場合は住宅改修や介護用ベッドの一時費用で平均80万円程度、毎月かかる費用は平均7.9万円。日常の生活資金だけでなく医療費や介護費にかかる費用も見越して平均寿命から逆算した資産形成を行いましょう。

老後の年金対策になる不動産物件を選ぶポイント

  • 黒字化(資産化)する物件を選定
  • リタイア後の家賃収入や売却益がプラスになる物件を選ぶ
  • 空室対策・滞納リスク対策
  • 新耐震基準
  • 中古よりは新築

資産化できる不動産投資物件を選ぶためのポイントを押さえておきましょう。

黒字化(資産化)する物件を選定

不動産投資で成功するために欠かせない物件選定では「a.年間収支の良い物件」「b.管理費・修繕費の負担が少ない」「c.物件価格の下落率が緩やかな物件」を基準に、「年間家賃収入-年間経費等」で算出した際に年間収支が黒字化(資産化)できる物件を選びましょう。

a.年間収支の良い物件選び

立地条件が悪いと家賃下落・空室トラブルが増えますので、駅近物件・人口が多いエリア・物件周辺が魅力的(生活環境が整っている)などの観点から物件を選んでください。

b.管理費・修繕費の負担が少ない

不動産投資を運営する場合、管理費・修繕費は毎月経費として支出します。さらに建物を維持するために10年に1回の大規模修繕が必要になるので修繕積立金の不足分は手元の資金から補う必要があります。ローン返済以外の経費の支出は多額になるケースがあるので経費の負担が少ない物件を選びましょう。

c.物件価格の下落率が緩やかな物件の選び方

立地条件が悪い・治安が悪い・人口減少中、などの傾向がある地域は物件価格が大幅に下落するリスクがあります。また、家賃も築10年以内が最も大きな下落期間となり、それ以降は下落幅が緩やかになるため築年数も確認してください。

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REIBOX編集部
他にも都心の再開発・東京オリンピックなどのイベント・大型商業施設・大企業の進出などによって物件価格は上下します。事前に該当エリアの都市計画を調べておきましょう。

物件選定について詳しくは「マンション経営の落とし穴!短期的な目線で考えすぎると失敗の原因に」の記事もご参考になさってください。
都市計画の調べ方:参考調べ先例

リタイア後の家賃収入や売却益がプラスになる物件を選ぶ

リタイアするときにローンを完済して家賃収入がプラスになる物件、ローン返済がリタイア後に完済になる物件を選ぶことで老後の年金対策になります。また、晩年に不動産を売却できればまとまった金額を得ることも可能です。

出口戦略を見越した立地選び

購入前から売却までを見越した立地選び(出口戦略)をしましょう。少子高齢化が今後も進んで人口が減少していくと、人口が集中していた地域も20年後、30年後には人がいなくなる可能性があります。長期的に見ても人口の動きが見込めるエリアを優先して選んでください。

空室対策・滞納リスク対策

空室リスクに対しては賃貸需要の高い優良物件を選ぶことで避けられますが、それ以外に入居者募集に強みを持つ管理会社に委託するのも良いです。集客に強みを持つプロに任せてしまいましょう。

滞納リスク対策には住人に対して家賃保証会社に加入してもらってください。もしくは滞納対策の得意な実績のある管理会社に依頼するのもおすすめです。

集客力・滞納対策に強いおすすめの不動産管理会社

新耐震基準

建物が地震によって倒壊するリスクを回避するために、昭和58年以降に建てられた新耐震基準の物件を選びましょう。新耐震基準では震度6強~7程度の大規模地震の揺れでも建物が倒壊しない構造を基準としています。

中古よりは新築

年金対策としての不動産物件を考えるなら中古より新築の方がおすすめ。詳しくは「グローバルリンクマネジメントの不動産投資セミナー(渋谷)に参加してみて」の記事でも触れていますが、年金対策=長期的な目線の資産運用となるため修繕費などの維持費を考えた時に中古よりも新築マンションの方がリターンが良い傾向があります。

必ず儲かるとは言わないが/まとめ

年金問題や老後の生活資金についてメディアでも多く取り上げられるようになっています。その中で不動産投資に興味を持つ人が増えています。

不動産投資は必ず儲かる投資ではありませんが、株や為替のように変動は激しくないので安定した運用ができますので、老後の年金対策・年金代わりに有利です。

老後はゆとりを持ちたいと本当に考えるなら今できることから始めていきましょう。