家賃収入になることがわかっているにも関わらずなぜ売却をするのか?不動産投資初心者からすれば判断が難しいこともあると思います。
そこで本記事では「オーナーチェンジ物件を検討する際の注意点」について解説します。
本記事をお読みいただくことで初めての不動産投資においては「オーナーチェンジ物件を検討すべきか?」「別の物件を検討すべきか?」の違いが理解できるようになりますよ。
収益物件であるオーナーチェンジ物件はなぜ売られるのか?
現在借りている賃借人はそのままに、投資物件(ワンルームマンションや一棟マンション・アパートなど)を売買すること。物件の所有者(オーナー)だけが変わるためオーナーチェンジ物件と呼ばれる。
空室物件を購入して入居者募集から始めなくてはいけない通常の物件と比べ、賃借人がいるため家賃収益が見込める物件であるにもかかわらず売却するからには「何かしら」の理由があります。
「諸事情あって管理が出来ないから手放したい」といった正当な理由もあれば、実は「入居者トラブルがひどいから手放したい」「もうすぐ大規模修繕の時期だからその前に手放したい」といった理由の場合もあります。
必ず売却の理由を確認しよう
万が一、トラブルを介した物件を購入してしまうと大きな損をするのはご自身です。そうならないためにもオーナーチェンジ物件は事前に「売却理由」と「物件の状態」を確認する必要があります。
オーナーチェンジ物件を購入する前に確認すべき7つの項目
- 相場との価格差を確認する
- サクラの入居者ではないか?と疑う
- 敷金は必ず引継ぎをする
- 物件に関わる重要事項の記録を確認する
- 大規模修繕が行われるタイミングか?を確認する
- 契約満了日を確認する
- 住宅ローンは利用できない
1.相場との価格差を確認しょう
物件の家賃が一般相場と比べて乖離し過ぎていないか?を事前に調べます。乖離しすぎている場合、何かしら事情があると疑うべきです。
相場と乖離した金額の物件を購入すると既存の賃借人が退室した場合、次の入居者を探す際に相場と乖離した金額の家賃では人が集まりません。人を集めるために賃料を下げて募集をかけると当初想定していたよりも利回りが大きく下回ることになります。
2.サクラの入居者ではないか?と疑おう
利回りを高く見せるためにサクラの入居者を入れ、売却後に入居者が退室してしまうことも有ります。事前に管理会社に出向いて入居者の賃貸借契約書を開示してもらい契約期間の確認を取りましょう。特に「一般相場と乖離した賃料」にもかかわらず人が住んでいる場合はサクラの可能性を疑ってください。
3.敷金は必ず引継ぎをすること
オーナーチェンジ物件を引き継ぐ際は敷金を確認しましょう。敷金は売主(前オーナー)から買主(あなた)に引き継ぐことになるので入居者が退去する際に返却する必要があります。オーナーチェンジ物件を購入する際は必ず敷金の有無を確認し、敷金がある場合は必ず引き継いでください
4.物件に関わる重要事項の記録を確認しよう
オーナーチェンジ物件は入居者が住んでいるために物件内部を確認できません。そのため、修繕履歴・過去の内装費用の負担・更新料の有無など「物件設備や状況の一覧表」「重要事項調査説明書」などを元に重要書類の管理記録を確認してください。
書面内容によっては入居者優位の契約内容になっている場合もあるので、確認せずにいると引き継ぎ後にトラブルの原因となります。他にも、書面に記されていない入居者との約束などが無いか?も合わせて確認しておきましょう。
5.大規模修繕が行われるタイミングか?を確認しよう
売却希望のオーナー側からすると「大規模修繕による大掛かりな修繕費が発生する前に売却した方が得」です。よって、大規模修繕前の可能性も見落とさないように!
国土交通省は築12年を目安に大規模修繕工事を推奨しているため、以前の修繕が何年前にあったのか?は必ず確認してください。
6.契約満了日を必ず確認しよう
入居者の賃貸契約が満了する直前に物件を購入すると、購入後すぐに退室される可能性があります。物件の売主が更新しないことをわかって居ながら黙っていることも有るため、必ずこちら側から賃貸契約期限を質問・確認してください。
一般的には退去予告期間は1,2ヶ月前。2ヶ月を切っている段階なら入居者から次回更新について可否について意見が届いていないか?確認した方が良いです。
7.住宅ローンは利用できません
オーナーチェンジ物件はすでに賃借人が住んでいるため投資用物件として見られてしまいます。そのため、住宅ローンを使うことが出来ません。
物件購入後トラブルへのリスクヘッジは計算できているか?
空室リスクはマンション投資に付きもの、絶対に空室にならない物件はあり得ません。いざ空室になれば次の入居者を見つける必要があります。
空室になり入居者集めるときに物件本来の価値が問われます。「賃貸需要が見込めるエリアか?」「入居希望者に嫌われない物件(設備やデザインなど)か?」「新耐震基準を満たしているのか?」など。加えて、パートナーとなる管理会社の実力(客付け能力の有無、トラブル対応力全般)も影響します。
オーナーチェンジで購入する物件が「そもそも不動産投資して価値ある投資対象(物件)か?」まで購入段階で計算できていなければ手に負えない物件としてあなた自身を苦しめることにもなります。
【注意】オーナーチェンジ物件は初心者には扱いが難しいことも忘れずに
最初から収益が見込めるオーナーチェンジ物件は一見すると魅力的ですが、当たり・外れがあるので一種の博打。「見極め」が難しいので初めて不動産投資を行う方にとって決して簡単な物件とは言えません。
内覧が出来ない・サクラの住人の可能性・本当の売却理由が読めない、など物件としての明確な裏付けデータが心もとない以上、万が一外れ物件に当たったときのリカバリーは初心者にとって困難。
よほど前オーナーさんと密接な繋がりある(親族・昔から事情を知ってる、など)方でない限りは積極的に取り組むべき物件とは言えませんので初心者よりも経験者向きの物件と言えるでしょう。
✅ 初心者は手堅い物件から始めた方が良い
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オーナーチェンジ物件のまとめ
オーナーチェンジ物件は初めから家賃収入が見込めるのでお得な物件に見えます。ただし、外れ物件であることもあり得るため初心者よりも経験者向きと言えます。
不動産物件は大きなお金が動きます。余程の裏付けがない限り、力量以上のリスクを含んだ物件に手を出すのは控え、まずは堅実な物件から始めた方が良いでしょう。