この記事で「不動産投資で失敗した場合、その後はどうなってしまうのか?」をぜひ知ってください。

『失敗したくなければやるな!』といった話を知りたいのではなく、投資である以上100%失敗しないということは無いと理解はしている。

しかし、不動産投資に興味はあるけど失敗やリスク面のイメージが強いので判断に迷っている。

という方に向け「不動産投資で失敗したら最悪どれくらいの危機的状況になるのか?」「事前に出来る対処法や具体例」について解説します。

不動産投資で失敗したらどうなる?

  • 自己破産する人は2.1%(個人)
  • 本業があることでギリギリ耐えている人もいる
  • 銀行から借り入れているなら借金の取り立てはない
  • 闇金や個人の場合は別
  • 返済不能になったら金融機関から問い合わせがくる
  • サービサーが不良債権の買取りを施行する

自己破産する人は2.1%(個人)

厳密な“不動産投資における破産数(割合)” という統計データはないものの、近年一番に悪影響の高い不動産投資における問題となったスルガ銀行を例にして考えると破産した人の割合(2016年)は0.21%。(参考出典:金融再生法開示債権詳細|スルガ銀行問題

大損や破産のイメージがつきまとう不動産投資だが、おそらくはなんとなく思っていたイメージよりは少ないと言えるかと思われます。

本業があることでギリギリ耐えている人もいる

サラリーマン大家など不動産投資以外の収入がある方は、破産レベルにはならずとも本業の収益のおかげでギリギリで踏みとどまっているケースは多いと言えます。(不動産投資ででた赤字を会社からの給与で補填している)

銀行から借り入れているなら借金の取り立てはない

銀行から借り入れをしている限り、ドラマやマンガなどでよくみられる借金の取り立てはありません。借りている先は金融庁から認可を受けている金融機関であり、暴力団排除の傾向が久しい昨今において、このような乱暴な取り立て措置をとることはあり得ない。

闇金や個人の場合は別

銀行ではなく闇金や個人の場合は別。取り立てに来られる可能性も0とは言えません。ただし、不動産投資の融資であれば銀行になることが多いので、基本的には心配する必要はありません。

返済不能になったら金融機関から問い合わせがくる

家賃収入が途絶え返済が滞るようになると、まず金融機関から問い合わせがくるようになり、それを無視して3か月くらい支払いが延滞されると、金融機関内でも貸し倒れの懸念が強まり、回収できないことを前提に動き始めます。

本当に返済が難しければ、この段階で融資条件の緩和の相談を銀行に対して行いましょう。融資年数をのばしたり、金利引き下げの交渉をします。

地域密着で営業を行っている信用金庫や信用組合は、地域での評判が悪くなることを気にするのでかなり柔軟な対応をしてくれることもあります。貸しはがしなどの乱暴なことはせず、いきなり差し押さえを行うようなことも絶対にしないこと。

逆に、ノンバンクや規模の大きい銀行は淡々と処理を進める場合が多いです。

ローンを返せないことが決定的になった場合、まずは手元にいくらキャッシュがあるのかを正確に把握することが重要。その後、優先順位をつけてお金を返す算段を立てることになります。

この時の返済優先順位は、小口の個人や企業を優先しましょう。意外に思うかもしれませんが、銀行は後まわしでいいです。

銀行などの金融機関では、初めからある程度の確率で融資資金が回収できないことを会社として見込んでいます。

銀行として不良債権が回収できないと困ることはたしかですが、銀行の貸し倒れ比率は2%前後のことが多く、回収できないことは想定内の事態であり、融資先の倒産や破産はよくあることなのです。

融資した銀行員個人の評価は下がりますが、会社員なのであくまで仕事の中での話。貸し倒れによって、銀行員が個人的に困窮したりすることは絶対にありません。

しかし、投資家個人を信用してお金を貸してくれた、企業や個人は違います。物件購入にあたり金融機関以外の個人や企業からお金を借りていた場合、そういった人をないがしろにすると、周りからの信用は一気に失います。

彼らは身銭を切って貸しているため、回収のためであれば手段はいとわない可能性も。債権者が複数いる場合は、まず小口の人に返却し、関係者の数をできるだけ少なくした方が賢明です。

つぎに優先すべきは、税金の支払い。不動産投資では、所得の絶対額が多くなるため、所得税や住民税が高水準になっている場合があります。

知らない人も多いですが、自己破産をしても税金は免責になりません。

「税務署は暴力団よりも恐ろしい」などと都市伝説的に語られたりするが、金銭面だけを考えればじつはその通り。ローンや借金は自己破産すれば支払いを免れますが、税金は対象外なのです。

今後、再起をはかる時に税金が重くのしかかるような事態を避けるために、破綻時も税金は優先して払ったほうがよいでしょう。

税金は免責にならないものの、5年経てば時効になります。実際にこのやり方を推奨する人もいますが、免責になるまでの5年もの間、所得をとらないでやり過ごすのは完全に時間のムダです。残ったお金で納税してさっさと自己破産したほうがいいでしょう。

サービサーが不良債権の買取りを施行する

融資返済がどうしてもできなくなったら、投資家は破産という道を選ぶことになりますが、不利益を被った銀行はどんな対応をするのでしょうか。

銀行が回収不可能になった借金は、不良債権として「サービサー」とよばれる業者に格安で売却されます。

たとえば、債権額(借金額)が1億円だった場合、その1割以下(ものによっては数万円などもっと安い)でサービサーが買取を行うのです。

不動産は現物資産があるため、サービサーにとってある程度の回収益が見込めます。不良債権のなかでは、価値がある案件だとみなさます。これが中小企業の運転資金のための融資であれば、売却可能な資産が残っていない可能性が高いので、ゼロに近い評価になるでしょう。

銀行は、複数の不良債権案件をバルク(束)にして、サービサーに合計●千万円のような形で売却します。

不動産の案件はそのなかでも回収の可能性がある不良債権として扱われるため、回収の見込みがほぼなく100円や1,000円など安価な値段がつけられた事業投資の案件などと一緒に売られることが多いです。

このように、サービサーは金融機関から安価で債権の買取を行っているため、サービサーに対して借金額を値引く交渉ができる可能性もあります。

処理が決まったのちに、不動産を売却して返済にあてる措置をとることに。この時点で、個人の自己破産処理も同時に進めるケースが多いです。

不動産投資で失敗する原因

  • 資金繰り・事前のシミュレーション不足
  • 空室が埋まらない
  • 収益性の低い物件を購入
  • 新築ワンルームマンションは失敗しやすい
  • 賃貸管理会社とのトラブル

資金繰り・事前のシミュレーション不足

築古物件は利回りが高いというメリットがあるが、建物が古いだけに修繕費用もかさみがち。

賃借人の退去時には、原状回復費用やあらたな入居者募集のために広告費などがかかる。

原状回復費用は賃借人からクリーニング費程度しか徴収できないうえに、部屋の状況によってはリフォームが必要になることもある。

空室が埋まらない

不動産投資の失敗で最も多いのは、空室が埋まらないことによる家賃収入の減少です。ワンルームマンションや戸建ての場合、空室になると家賃収入はゼロになるので、キャッシュフローが大きく悪化します。物件を複数所有していたり、一棟アパートであったりすれば、一部屋が空室になってもその不足分を他の物件の家賃収入で補うことができ、リスク分散になるのですが、不動産投資を始めたばかりで複数物件や一棟アパートを買うのは難しいでしょう。

始めはワンルームマンションのような比較的低価格の物件から購入することが多いので、この「空室=家賃収入ゼロ」という状況は、多くの投資家が経験しています。

収益性の低い物件を購入

入居者を募集する際には、家賃を大きく下げる必要があり、物件の利回りは大幅に低下することになる。

収益性が低い物件で空室が続いてしまうと、結果的に破産という言葉が現実味をおびてきてしまうのだ。

新築ワンルームマンションは失敗しやすい

新築ワンルームマンションは、家賃収入があってやっとローンが返せる程度の収益しかでないことが多く、空室がでた時の赤字分は本業の給与から補填しなければならなくなる。

ローンの支払いが不能になって物件を手放すことになったとしても、新築での購入時より大幅に値段の下がる中古価格での売却になる。

賃貸管理会社とのトラブル

自身が購入した物件の賃貸管理をしている会社とトラブルになった、というのはよく聞く失敗のケースです。不動産投資は、数十年間にわたって資産の運用を行なっている投資スタイルですから、入居者とのやりとりや、空室時になった際の賃貸募集を行う賃貸管理会社は非常に重要な立ち位置であると言えます。

その会社とトラブルになると、家賃の入金がなされなかったり、空室のまま賃貸募集が行われなかったりと行った問題にまで発展することもあります。また、最近はサブリースを依頼している場合もありますが、営業マンに言われたまま、サブリースの仕組みを理解せずに購入し後悔してしまうというケースもございます。

avatar
REIBOX編集部
他にも競売物件トラブル・大学・会社の移転トラブル・利回りだけ見て失敗したトラブルなどもあります。詳しくは「マンション経営の落し穴の記事」も参考にしてください。

不動産投資詐欺による失敗にも注意!

不動産投資詐欺は非常に巧妙。手付金をもって逃げる・家賃収入の捏造など不動産投資キャリアがある方でも騙されることも有ります。

詐欺に対する絶対の防御策は無いので常に勉強をすることでリスクヘッジを重ねるしかありませんが、しっかりと実績を積んでいる不動産投資会社(上場企業、実績が多い、など)であればほぼ心配する必要はありません。誰かれ構わず言われるがまま契約を行うことはせず、複数の候補物件・不動産投資会社へ相談検討しつつ自身でもしっかりと吟味を重ね、リスクを出来るだけ軽減していきましょう。

失敗・破産したとしても生活に困窮しない方法

破綻物件はいくらで売れようと売主の手元にお金が残るわけではないため、やや投げやりな値段で売りにだされていることも多い。

また、破産する投資家は、当面の生活資金がほしいため、優先的に売買契約を進めるかわりに、売買金額のほかに現金300万円をくださいなどという交渉をする人もいる。

いくら高値で物件が売れようとも、破産した個人にお金は入ってこないため、売買金額に含めない別口としてこのような要求をもちかけるのです。

破産は避けられなくても、このようにして現金を得られれば当面の生活には困りません。

また、不動産を複数の資産管理法人にわけて所有していれば、仮にA法人が破綻してもB法人は通常どおり業務を継続できる。B法人から直接給与所得を得ることは難しいかもしれないが、家族を雇用して給与を支払うことや、法人の経費を使うことは問題なくできます。

破産の仕方によっては、お金に困ることなく暮らせている人も多いのが実状です。

自分にとっての失敗の定義を設定してリスクヘッジをする

  • 赤字で「終わったら」不動産投資は失敗
  • 仲介会社を変えて長期の空室対策
  • リノベーションで物件価値を上げる
  • どうしても想定通りにいかなければ損切対策を実行する

赤字で「終わったら」不動産投資は失敗

不動産投資の失敗の定義は「トータルで赤字になること」。

融資を受けながら不動産投資をする場合、返済の方が大きくなって家賃収入を上回らないように返済計画を立てます。しかし、当初予定していた入居率を下回る結果になると、それまで貯めていた家賃収入から返済をしていくことになります。

さらに入居率が向上しない状況が続くと、家賃収入の貯蓄が底をついてしまうため、毎月の給与を返済に回していかなくてはなりません。最悪のケース、自己破産に至ってしまうことも考えられます、

そのため、赤字にならないで終えればOKで運用する、もしくは赤字が続くなら損切or黒字化対策を実行しましょう。

仲介会社を変えて長期の空室対策

入居者がなかなか決まらない場合、入居者募集を担当する仲介会社に問題がある可能性もあります。入居者を探す力、客付け力のある仲介会社に変更することで、空室が埋まることも考えられます。

リノベーションで物件価値を上げる

長期空室で家賃収入が得られない、売却しても損失になるという物件は、価値そのものが低下しているケースが多くなっていまが、思い切ってリフォームまたはリノベーションすることで、家賃収入でも売却でも黒字転換する可能性があります。

ただし、大幅な追加投資になるため、エリアの賃貸マーケット分析や売却を含めたシミュレーションをしたうえで実施すべきです。エリア自体の魅力がなくなっている場合は、物件価値を上げても黒字転換は難しくなります。

どうしても想定通りにいかなければ損切対策を実行する

思ったよりキャッシュフローが出ない、またはマイナスになってしまった不良物件は所有し続けていても改善するのは難しいのでと区切りをつけて売却しましょう。今後のために最小限の損失で手放すことで最悪ケースを迎えないためのリスクヘッジを行いましょう。

まとめ

安定的な家賃収入を得るために始めた不動産投資で、かえってお金を失ってしまうことがないよう、今回の内容を参考に不動産投資に取り組んで下さい。